アメリカの産婦人科で不妊検査をしています。
3回目の受診では子宮卵管造影検査を受けたので、検査の詳細をご紹介します。
子宮卵管造影検査とは?
子宮卵管造影検査は『HSG』と言い、『Hysterosalpingography』の略です。
子宮頸管に細い管を入れて造影剤を流し、子宮や卵管の状態を見ます。
造影剤には、水性と油性の2種類があります。
水性造影剤は1日、油性造影剤は2日間に分けて検査が行われます。
メリット
造影剤を流すことによって、卵管の軽度の癒着が解消されるなど、通りが良くなるメリットがあります。

そのため妊娠率が上がると言われています。
効果は数カ月続くと考えられ、ゴールデンタイムとも呼ばれています。
子宮卵管造影検査には痛みが伴いますが、妊娠率向上を期待して検査を受けることにしました。
子宮卵管造影検査を受ける前に
筆者は産婦人科で不妊検査をしています。
人工授精や体外受精はできませんが、子宮卵管造影などの基本的な検査はやってもらえる病院です。
前回2回目の受診時に、医師に検査の希望を伝えました。
生理後~排卵前の検査のため、生理から10日目の予約になりました。
排卵前に行うのは、受精卵へのレントゲンの影響をなくすためです。
クラミジア検査
子宮卵管造影検査の前にはクラミジア検査が必要なため、前回受診時に行ってもらいました。
クラミジアに感染していると、造影剤によって菌が体内に広がる可能性があります。
クラミジアは感染しても無症状が多いので気が付きにくく、不妊の原因にもなってしまいます。
検査の結果、クラミジアに感染していなかったため、抗生物質の処方はありませんでした。
クラミジアに感染していなくても、病院や医師によっては抗生物質が処方されるようです。
痛み止め
子宮卵管造影は痛みが伴う検査として有名です。
検査の前に痛み止めを飲む人が多く、医師に痛み止めが必要かどうか聞きました。
痛み止めは英語で『Pain Killer』や『Pain Reliever』です。
医師からは、飲みたければイブプロフェン(Ibuprofen)を飲んでも良いと言われました。
そのため、イブプロフェンで有名なAdvilを購入しました。
Walmartで24錠入りの丸い錠剤が売っていました。

1錠当たりイブプロフェンが200mg含まれています。
痛み止めの効果が出るまでに時間がかかるので、検査時間の30分前に2錠飲みました。
受付
検査予約時間の15分前に、検査室の受付に到着するよう指示がありました。
受付では、「氏名、検査内容(X-ray)、予約時間、到着時間、生年月日」を記入しました。
その後、待合室で待機し、半個室のRegistration部屋に呼ばれました。

事務員の人から、腕にリストバンドをつけられ、同意書へのデジタル署名が始まりました。
署名はフルネームで2カ所、イニシャルで1カ所しました。
署名が終わると、また待機室で待ちました。
放射線室
予約から40分が過ぎたところで、放射線室へ呼ばれました。
レントゲン装置の下にテーブルがあり、枕とシーツ、タオルが置いてありました。

放射線室でも、同意書への署名がありました。
検査の同意と、妊娠していないことの同意でした。
妊娠している可能性がある方は、検査を受けることができません。

尿検査があるのかと予想していましたが、特に検査はありませんでした。
妊娠の可能性がある方は、妊娠検査薬で確認しておいてください。
特に指示はありませんでしたが、検査前は避妊をした方が良いです。
また、アレルギーの有無についての確認もされました。
造影剤に含まれるヨードにアレルギーがある方がいるそうです。
確認が済むと、トイレでスカートと下着を脱いでガウンを羽織るよう、放射線技師に指示されました。
放射線室内にトイレがあったので便利だと思いました。
着替え終わると、医師が来るまでさらに20分ほど待ちました。
子宮卵管造影検査体験
検査は、いつも担当している産婦人科医が行ってくれました。
担当医師はフレンドリーですが、いつも説明が少なく、子宮卵管造影についてもほとんど説明がありませんでした。
処方されているクロミッドに関しても、子宮卵管造影のため延期と指示されていましたが、指示を憶えておらず服用しているか確認をされました。
「来月から飲む」と答えると、「それがベストだから良かった」と言っていました。
クロミッドを飲むと排卵が早まる可能性もあるため、延期したのは良かったと思います。
検査の流れ
- 膣内にスペキュラムという器具を入れて開く
- 子宮頸部を洗浄する
- 細い管を子宮口に挿入
- レントゲンの機械を動かして撮影準備
- 造影剤を注入する
- 造影剤が流れていく状態をレントゲンで撮影
スペキュラムは、子宮頸がん検査などでも使われる器具です。
検査中は常に、産婦人科医1名と放射線技師1名がいました。
造影剤を入れるタイミングで、放射線科医が1名入室し、レントゲンを撮影してくれました。
放射線科医のみ男性で、挨拶などもしてくれましたが、筆者は痛くて早く終わらせてくれと思っていました。
レントゲン撮影は正面からのみで、体勢を変える必要はありませんでした。
痛みと不快感
検査中、いくつかの痛みと不快感がありました。
足
検査中は仰向けでテーブルに寝ます。
足は開脚すると思っていましたが、ひざを曲げ、足の裏同士をくっつけました。
骨盤矯正ストレッチのような体勢です。
検査途中で足が辛くなり、足の裏を離して少しだけ膝を伸ばしていいと言われました。

ひっくり返った蛙のような感じです。
痛みで力んでしまっているのか、太ももの筋が伸びて辛かったです。
細い管を子宮口へ挿入
細い管は狭い子宮口に入れます。
細い管はどんなものを使用しているか見えませんでした。
バルーンを膨らませて、造影剤の逆流を防ぐような管もあります。
子宮口に管が入った時に、痛みが少しありました。
痛みは声を出すほどではなく、時間が経つと慣れてきました。
造影剤注入
造影剤注入時が、一番痛みが強かったです。
「あー」っと声が出てしまいました。
痛みを感じたのは5秒くらいで短かったです。
造影剤注入後
造影剤を注入すると、気分が悪くなってきました。
検査が終了し、2~3分は気持ち悪さが続きました。
痛みがあることは知っていましたが、気分が悪くなるとは知らなかったので焦りました。
検査後
検査中、レントゲンは見られませんでした。
検査は10~15分ほどで終了しました。
検査終了後にはテーブルに乗ったまま、産婦人科医から簡単な説明を受けました。
レントゲンを見ながら、子宮と左右の卵管の位置を教わり、問題ないと言われました。
医師は、次回の受診は生理21日目になると言い退出しました。
医師が退出したら、トイレで着替えます。
トイレには物凄く大きいナプキンが用意されていたので、それをつけました。
少量の出血は検査後~半日くらいありました。
子宮卵管造影に関する英単語
子宮卵管造影 HSG / Hysterosalpingography
レントゲン X-ray
子宮 Uterus
卵管 Fallopian tubes
卵管閉塞 Fallopian tubes are blocked
造影剤 Dye / Contrast
油性造影剤 Oil-based contrast
水性造影剤 Water-based contrast
生理痛 Cramp
まとめ
アメリカで体験した、子宮卵管造影検査についてご紹介しました。
痛みはありましたが、耐えられないものではありません。
短時間の痛みで妊娠率向上が期待できるのであれば、やらない理由はないですよね。
筆者は検査が不安だったため、Youtubeで検査に関する動画をいくつか見ていました。
検査内容が分かった方が安心な方は、事前に視聴しておくと良いと思います。
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